テンソルの共変微分と計量条件と他
前回, テンソルの共変微分はベクトルの共変微分から導かれるのかどうなのか分からないと書いたが, 導かれることが分かった.
例えば, 共変ベクトル , に対して
という量をつくってみると,
となるから, は 2 階の共変テンソルである.
(厳密には となることの証明が必要だと思う.)
さて, 共変ベクトルの共変微分は次のように定義されていた.
また, ライプニッツの法則は, まだ証明していないが, 成り立つものとして話を進める.
以上のことから, 2 階の共変テンソルの共変微分を導いてみるぞ.
できました.
実はこのことを使うと計量条件も簡単に導けるのであった.
も 2 階の共変テンソルであるから
簡単だった!
ついでに, 計量条件から導かれる簡単だけど有用なこと.
を任意のテンソルとして
(計量条件を使った)
つまり,
ということで, 計量は共変微分の内外に自由に出し入れができるのである.